レビュメモ!

映画・舞台・本のレビュー。ネタバレありの時はその旨表記します。映画と漫画と美味しいものがあれば大体しあわせ。

2021年面白かった映画13本+α

お正月もとっくに過ぎてしまいましたが2021年に観た面白かった映画まとめです。

鑑賞してからしばらく経って改めて振り返ってのランキングなので月毎のまとめとはまた違った感じになっているかもしれません。

観た直後のテンションではなく数年経ってからも「あの映画面白かったな」「あの映画インパクトあったな」と個人的に思えそうなものでまとめました!

ぶっちぎった作品があるという感じではなかったんですが「面白いな」と思った作品は多かったのでベスト13本の後に+17本も入れておきます。

 

 

まずは2021年ベスト13本

 

 

1 ベイビーわるきゅーれ

https://eiga.k-img.com/images/movie/94973/photo/c417588c0b72334e.jpg?1620261126

2021年製作/95分/PG12/日本

女子高生2人組の殺し屋・ちさととまひろは高校卒業を機に所属する組織から表の顔として一般人として社会に出て働くように命じられる。

組織の寮(寮があるんだ…)から強制的に追い出され2人でルームシェアをすることになり仲良くおでんを食べたり喧嘩をしたりメイド喫茶でバイトしたり殺し屋家業に精を出したりヤクザ集団とやりあったりする青春バイオレンスアクションストーリー。

下手に勧善懲悪ストーリーにせずビジネスライクに殺人をこなす2人のゆるゆるの日常パートもキレッキレのアクションも楽しい。

「野原ひろしの言ってない名言で説教してくる奴にイラッ」とするのわかるし、アクションもありえない怪力とかではなく「ちゃんと鍛えて訓練した女子が的確なスキルを持って人を殺しにかかっている」のが良かったです。

バイト先の先輩メイドさんが「コンビニでご飯を買うのに1000円以上お金を使うなんて金持ちやん!」と言って100円くらいの、大きさはある菓子パンを食べてたりリアリティのある部分と凄腕の殺し屋アクションとの緩急のつけかたが絶妙でした。

続編決定らしいので楽しみ!

 

 

 

2 ファーザー

https://eiga.k-img.com/images/movie/94427/photo/7839262f472f61ab.jpg?1612943109

2020年製作/97分/G/イギリス・フランス合作

アンソニー・ホプキンスが認知症の父親、オリビア・コールマンがその娘を演じた老いと喪失と絆の物語ミステリー仕立て。

認知症の父親視点で物語が進んでいくのが見ていて怖い。

いつか家族がそうなるかも、自分もそうなるかも。

認知症でなくとも今自分が見ている世界は認知通りのものなのだろうか?というところまで考えてしまい本当に怖かったけれどミステリー仕立てになっていて見やすかったし見応えもありました。

アンソニー・ホプキンスの演技はもちろん凄かったし、「女王陛下のお気に入り」でも思ったけどオリビア・コールマンも本当にうまい。

 

 

 

3 JUNK HEAD

https://eiga.k-img.com/images/buzz/88888/ec81411eab1da4f9/640.jpg

2017年製作/99分/G/日本

遥か未来、環境破壊が進み地上は人間が住めないほど汚染されたが長い年月を経て人類は遺伝子操作で永遠に近い命を手に入れる。

しかしその代償として生殖能力を失い絶滅に危機に陥った人類はかつて地下開発の労働力として創造した人工生命体マリガンの調査を開始する。

1600年前に自我に目覚め反乱を起こしたマリガンは地下を乗っ取り現在その存在は謎に満ちているが…というストーリー。

構想・制作・監督全部(基本的に)ひとり、なSFストップモーションアニメ。

熱量がスゴイ。

作り手の熱量がこれでもかと伝わってくる映画は観ていて楽しい

何回観ても楽しめそうだとも思いました。

「シン・ゴジラ」の第二形態蒲田くんを彷彿とさせる不気味可愛いキャラクターがたくさん出てきます。

1600年前に人間と決別したマリガンが地上に住む人間を今は「神様」と呼び、神様と言われている人間が絶滅の危機に陥ってるのなんだかな。

 

 

 

4 偶然と想像

https://eiga.k-img.com/images/movie/94569/photo/5e2cb28b44bd77c2.jpg?1632817093

2021年製作/121分/PG12/日本

「ドライブ・マイ・カー」で改めて注目された濱口竜介監督の短編オムニバス3本。

台詞・言葉・リズムが独特で演劇的なのは「ドライブ・マイ・カー」と共通していますがこちらはより顕著でコント的でもある。

親友の彼氏が自分の元彼だと知ってしまう「魔法(よりもっと不確か)」

セックスフレンドから大学教授に色仕掛けをするよう頼まれる「扉は開けたままで」

高校の同級生と再会するも実は…な「もう一度」

1本目と2本目も面白かったけど3本目の「もう一度」がとても好きだったので4位。

 

 

 

5 街の上で

https://eiga.k-img.com/images/movie/91826/photo/2ff87c4e4d106a98.jpg?1611881246

2019年製作/130分/G/日本

下北沢に住み下北沢の古着屋で働き食事をしたりの基本的行動範囲も下北沢な青年・青と4人の女性の恋愛群像劇だけど青が過剰にモテている訳ではない。

青も4人のヒロインも下北沢ぽく「下北沢いいな住んでみたいな」と思わされた。

私は福岡民なので下北沢はほんとイメージでしか知らないですがそのイメージ通りでした。

どこかふわふわしている青はモテではないけど何となく放っておけないタイプで昔に音楽をやっていた時に作ったという曲も良い曲なようなそうでもないようなしかし程よくありふれた感じが絶妙でした。

基本は平和で、大事件ではないけどちょっとした事件(本人的には大事)が起こったりする日常が描かれてます。

 

 

 

6 返校 言葉が消えた日

https://eiga.k-img.com/images/movie/94219/photo/de267f5f84974adb.jpg?1616400821

2019年製作/103分/R15+/台湾

1960年代、台湾では中国国民党による独裁政権のもと、市民に相互監視と密告が強制されており自由な発言は許されず入手できる書籍も制限されていた。

女子校生ファンが放課後の教室で眠りから目を覚ますと周囲から人の気配が消えていて誰もいない校内をさまよううちに密かにファンを慕う男子生徒ウェイに遭遇し一緒に学校からの脱出を図るがどうしても外に出ることができない…というお話。

やがて2人は学校で起きた事件とその真相にたどり着く…という流れで原作はホラーゲームとのこと。

夜の学校を彷徨うシーンにホラー要素が強いんですが良い意味で昔からあるホラー演出・表現で大好物でした。

ある程度ホラー映画慣れしていると怖くないホラー具合だけど政府による拷問・制裁シーンは気持ちが重くなる。

言論統制や相互監視の政治的恐ろしさ+ホラーミステリー+ラブストーリーという観ていて色んな感情になる作品ですがラスト含めて私好みでした。

 

 

 

7 子供はわかってあげない

https://eiga.k-img.com/images/movie/92157/photo/0c9633becdd7d7a6.jpg?1617235674

2021年製作/138分/PG12/日本

一般的に「複雑な家庭環境」に分類されるも家族仲良く明るく元気に日々を過ごす水泳部の美波。ある日書道部男子・もじくんと好きなアニメの話で盛り上がり仲良くなる。ひょんなことから幼いころに別れた父親を探し当て再会するも怪しげな宗教の教祖(超能力持ち)をしていて…?というストーリー。

キャストみんな良かったですが美波役の上白石萌歌のハマりっぷりが素晴らしかった。

明るく元気で家族仲良く、実は密かに闇がある…という訳ではないけれど本人もあずかり知らぬ部分で抱えているものがあるのだろう美波に説得力がありました。

優しい世界を描いた映画ってその優しさに浸れるか浸れないか相性もあると思うんですがこの作品は個人的に染みたので優しい気持ちになりたい時にまた観ようと思います。

 

 

 

8 ドント・ルック・アップ

https://eiga.k-img.com/images/movie/95704/photo/d3c32987e3ffe822.jpg?1637818718

2021年製作/145分/PG12/アメリカ

地球(人類)の終わりをブラックコメディで描くSF悲喜劇。

半年後に彗星が地球に衝突することがわかり彗星を発見した女子学生とその師である天文学者がアメリカ大統領に直訴するも本気にされず人気TV番組に出演し視聴者に訴えようとするも真剣になるほど引かれ揶揄され、どうにか大統領に信じてもらうも選挙の支持率アップの為に利用されそれでも危機を免れるなら…と思っていたら大統領のパトロン的な人物(スマートフォン会社のCEO)の鶴の一声「彗星にはレアアースなどの資源が潤沢だからスペースシャトルと衝突させて軌道を逸らすのではなく自社のドローンを使って採掘しよう!」で無謀な計画に任せざるを得なくなる…といういつかこんな嫌な未来ありえそう、なお話。

ネット上で「そもそも衝突する彗星なんて存在しない。陰謀論だ」「いや彗星は衝突する」と議論が巻き起こったりにギリギリになるまで「まさか人類滅亡なんてwww」というノリな大衆や彗星の軌道を逸らそう大作戦を世界に発表する時に花火をドンドコ打ち上げたりと、純粋な笑いではなく「笑うしかないな☆」という気持ちで観ていました。

でも実際今の状況だったら地球が危機的状況に陥っても「アルマゲドン」的な展開になるよりも今作のような結果になりそうだなとも思います。

最後の最後のオチも人間がとても愚かで笑うしかないな☆でした。

 

 

 

9 アイの歌声を聴かせて

https://eiga.k-img.com/images/movie/93749/photo/84198cfa8a0982af.jpg?1626308604

2021年製作/108分/G/日本

※以下、2021年11月のまとめ記事から引用

いつもひとりぼっちの女子高生・サトミのクラスに転校してきたシオン。

シオンは突然サトミに「サトミ、今、幸せ?」と話しかけ歌い始める。

突拍子のない歌唱に「この子可愛いけどちょっとおかしいのでは?」と引き気味なクラスメイト。

シオンは構わずにサトミに話しかけサトミを幸せにしようと斜め上な行動を始める…という話。

 

ポスターでも予告でも明らかにされているけれどシオンはAIです。

とある実験の為に1週間ロボットであることがバレないように高校で過ごさなければならないポンコツロボットなのですがそれ故にいきなりの歌唱や突拍子のない言動にも納得ですしむしろ段々慣れていくのでミュージカル的なシーンも違和感なく観れます。

 

「サトミを幸せにする」という命令やプログラムは組み込まれていいないはずなのにどうしてシオンはサトミを幸せにしようとするのか?

そもそもどうして「歌う」のか?

そういった疑問も綺麗に伏線回収しながら明らかになっていきます。

 

AI×アニメ×ミュージカル×青春×友情×恋×SFという字面だけ見るとてんこ盛り過ぎてヤバい雰囲気ですがきちんと作られていてシオンを演じている土屋太鳳もすごく良かったです。

何の気なしに観に行って予想外に泣いてしまいました。

 

 

 

10 マリグナント 狂暴な悪夢

https://eiga.k-img.com/images/movie/95427/photo/21ee789892be0d75.jpg?1629786648

2021年製作/111分/R18+/アメリカ

※以下、2021年11月のまとめ記事から引用

DV夫を何者かにより殺されたマディソンはある日を境に殺人現場を目の前で目撃する夢を見るようになる。

その夢は次々と現実となりマディソンは自ら封印した過去と向き合うようになっていく…。

 

 冒頭から「みんなぁ!ホラー映画が!!はっじまっるよー!!!」と高らかに宣言するかのようないかにもな音楽とノイズと理不尽な殺人シーンから始まりジェームズ・ワン監督のやる気を感じます。

 

個人的にジワジワ精神にくるホラーには弱いけどガンガン攻めてくるアグレッシブなホラーには「よっしゃかかってこい!」と迎え撃つ姿勢になります。

そしてこの映画、冒頭からこれから起こる惨劇の元凶は〇〇だとバラしてしまってます。

なのである程度は「アレがこうなってそうなってああなっていくんだろうな」という予想も立ち実際その予想通りに話も進んでいくのですが終盤、ちょっと予想外な展開になり良い意味で「えええぇぇぇぇえええ?」と驚かされました予想を超えてきた。

いかにもな序盤から予想通りの流れで油断していたら終盤がやりすぎレッツパーリィ(褒めてます)

ネタバレなし、前情報なしで観た方が楽しいです。

R18の割には、R18の割にはそこまでグロくなく、マディソンの妹が可愛かったり姉妹愛にほっこりしたり刑事がイケメンだったりその刑事に恋してるらしきちょっとヤバげな鑑識の女の子もいたりキャラも良い感じ。

レッツパーリィをどう受け止めるかによって評価が分かれそうですが私は好きでした。

 

 

 

 

11 ライトハウス

https://eiga.k-img.com/images/movie/92104/photo/ce385792bbdce3f7.jpg?1615355477

2019年製作/109分/R15+/アメリカ・ブラジル合作

1890年代、ニューイングランドの孤島にベテランと未経験の若者、2人の灯台守がやってくる。初日から衝突衝突衝突衝突衝突たまーーーーーーーーーーに仲良く基本険悪に過ごす2人。

4週間の期限付きのはずだったが嵐により2人は島に閉じ込められてしまう…。

 

A24の作品。個人的にA24のホラー作品(「ヘレディタリー/継承」「ミッドサマー」など)は怖さとおかしさとおぞましさが混在しているカオスという印象なのですがそのバランスが今作はおぞましさ>おかしさ>怖さという感じ。

好き、という作品ではないんですが今年観た映画を振り返って「ライトハウス強烈だったなぁ…」としみじみしたのと主演2人の狂った演技合戦も良かったので11位。

 

 

 

 

12 ドライブ・マイ・カー

https://eiga.k-img.com/images/movie/94037/photo/b0f3905df8b5b6a4.jpg?1626318400

2021年製作/179分/PG12/日本

舞台俳優・演出家の家福は脚本家の妻・音と静かに幸せに暮らしていたが、ある日音の不貞現場を目撃してしまう。音を問いただすことができぬまま、音は急病で他界してしまい家福は喪失を抱えながら一人で生きていく。

音との別れから2年後、家福は広島での演劇祭の演出を担当するため現地へ。そこで寡黙なドライバー・みさきや音の不貞相手だった俳優・高槻と出会い…。

「偶然と想像」と同じ濱口竜介監督作品

台詞・言葉・リズムが独特で演劇的なのは「偶然と想像」と共通していますがこちらはより演劇的。というか家福がチェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」を手掛けていて車で音が朗読した台詞をひたすら聴いていたり作中で演技指導したり本番舞台の様子も出てくるので独特の言い回しが頭に残りまくります。

家福と音のやり取りも芝居っぽさをあえて出していたり舞台では手話も含めた多言語で芝居をしているので台詞や言い回しがさらに頭に残りその独特さや不自然さがクセになって何だかんだ集中して見入っていました。

妻の気持ちを確認できなかった夫・家福の弱さや後悔。

言葉少なに過去や思いを少しずつ語るみさき。

何を考えていたのか結局わからない、特に何も考えてなかったのかもしれない音。

脚本も演技も良かったので色々な賞を受賞しているのも納得。

 

 

 

13 パワー・オブ・ザ・ドッグ

https://eiga.k-img.com/images/movie/95602/photo/752e69ff2c20373f.jpg?1635484905

2021年製作/128分/G/イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ合作

大牧場主のフィルは男くさい西部男。

弟のジョージがレストランの女主人・ローズと結婚するがフィルはローズとその息子・ピーターにつらく当たる…。

というストーリーなのですが、観ていて展開が読めないというかどういう風にこの話進んでいくの?と思いながら観ていました。すごく淡々…淡…々…と進んでいきます。

じわじわと伏線が張られていき終盤で「あーあーあーそういうことねハイハイハイ!」と納得するタイプの作品。

 

タイトルの「パワー・オブ・ザ・ドッグ」は聖書に出てくる言葉で(犬=邪悪)ということらしいのですがまぁ登場人物の中で明らかに性格が悪いというか屈折しているのはフィルです。

フィルは嫌な奴だけど憎み切れない部分もありベネディクト・カンバーバッチが不思議に魅力的に演じていました。

何気に弟のジョージも無責任で頼りないんですがそこはいいの…?とちょっと思ったり。

「男らしさ」「強さ」とはどういうことを言うのだろう。

ちょっと分かりづらいしやはり好みという訳ではないのですがこの作品もよく出来ているなと思ったのでベストに入れました。

 

 

以上が2021年個人的ベスト13本ですが、ベストには入らなくても「面白かった!」と感じた作品が多い年だったのでもう17本備忘録的に書き足しておきます。

 

 

14 すばらしき世界

15 あのこは貴族

16 アナザーラウンド

17 わたしの叔父さん

18 浜の朝日の嘘つきどもと

19 空白

20 劇場版呪術廻戦0

21 トーベ

22 聖なる犯罪者

23 アンテベラム 

24 花束みたいな恋をした

25 由宇子の天秤

26 ラストナイト・イン・ソーホー

27 プロミシング・ヤング・ウーマン

28 東京リベンジャーズ

29 サマーフィルムにのって

30 最強殺し屋伝説国岡完全版

 

ランキングに入れなかったけど「シン・エヴァンゲリオン」でエヴァが完結したのは感慨深かったです。

アスカが大好きでアスカの幸せを願い追い続けていた作品でした…。

 

 

 

以上、2021年に観た面白かった映画ベスト13本+17本でした。

2022年も面白い映画に出会えますように!

 

 

 

 にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ