レビュメモ!

映画・舞台・本のレビュー。ネタバレありの時はその旨表記します。映画と漫画と美味しいものがあれば大体しあわせ。

「刀剣乱舞」実写映画化 2.5次元を垣間見て

映画や舞台や漫画が好きで、アニメは年に2.3本。
ゲームは1つしかしていないという中途半端なオタク
です。
その1つしかやっていないゲーム「刀剣乱舞」の実写映画化が決まりまして!
舞台はもともと好きですが、2.5次元はここ1年半ほど、詳しい友人に誘われた時たまに一緒に観に行くようになりました。
舞台「刀剣乱舞」(刀ステ)は誘われて観に行ったライブビューイングでハマり、DVDを予約購入して自らチケットを申し込んで観に行ってます。
ミュージカル版(刀ミュ)もキラキラしてて楽しいのですが、刀ステの殺陣がすごく好きなので、アクションに期待できそうな映画版も楽しみ…!

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人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」が実写映画化され、2019年に公開されることが明らかになった。
舞台、ミュージカル、アニメなどメディアミックスを成功させてきた同コンテンツだが、実写映画化されるのはこれが初めて。
キャストには、舞台版でも三日月宗近役を務める鈴木拡樹をはじめ、舞台を中心に活躍する若手実力派がそろう。

脚本の小林は、「子供の頃からチャンバラ時代劇が好きで、刀剣はそれが思う存分出来ることが楽しみでした。
特撮アクション畑の人間なので、“萌え”はないかもしれませんが、“燃え”はきっとあります。
『実写は……』と敬遠せずに観ていただけたら幸いです」とコメントした。

シネマトゥディより抜粋


垣間見た世界
2.5次元作品には興味がなかったんですが、物は試しで観てみたら思いがけず楽しかったので。
2.5次元好きな人や苦手な人、興味はあるけど観たことなくて…など色んな人がいると思うので、一例として。
審神者レベル177、初期刀山姥切国広、ゲーム開始日2016年3月7日でpocketから。
極最高練度は厚藤四郎で極レベル64。
実装済み刀剣は極以外全振り入手済み。
とりあえず、原作(ゲーム)に現在進行形でこれぐらいのハマり具合の人間が2.5次元の予備知識なく刀ミュ・刀ステを垣間見た記憶を自分メモとしての意味も含めて書きたいと思います。


2.5次元 再現性の重要度
小説や漫画が原作の映画や舞台を作る時も「原作を知らない」方がすんなりとその世界に入り込みやすいと思うのですが。
通常の映画化、舞台化だと敢えて原作とは違ったキャラ作りにすることもあり、例えば「君の膵臓をたべたい」だと原作のヒロインの髪型はロングヘアで実写映画版のヒロインはボブくらいになってます。
そこで「原作とイメージが違う!」と思う人もいるかとは思いますが、多くの人は「まぁ、そういうこともあるよね」と受け止めると思います。
改悪でなければ良いか、と。
私もそんな考えで「刀剣乱舞ミュージカル」を観た訳ですが、俳優が徹底してキャラクターのビジュアルから喋り方からを徹底して再現しようとしていることに驚きました。
舞台版なり、ミュージカル版なりの解釈で演じていいのかと思っていたんですが、「キャラクターの再現性」が2.5次元ではかなりの重要項目なんですね。
基本中の基本らしいのですが知りませんでした。

刀剣乱舞は「とある本丸」での話という寄り添いやすい設定があるので原作から入った派にも受け入れやすい方だと思うのですが、キャラクターが激しく個性的なので演じる俳優さんの役作りは大変だろうなと思います。
どうしても元の顔立ちや声や体つき、キャラの濃さで再現度はバラつきがありますが、「再現しよう!」という製作陣の意気込みは等しく伝わります。
皆さんすごいんですが、特に刀ミュの千子村正は元があんなにへんt...特殊なのに見事に演じてて本当にすごいと思いました。


キャラクター解釈は人それぞれ
2.5次元舞台やライブビューイングに私を誘ってくれる友人は、ゲームは未プレイで出演俳優のファンです。
三日月を例としますが、友人は「ゲームビジュアルやボイスでキャラクターとしてベースになる三日月宗近」を認識しつつ最初に強く固定するほどのイメージがなく「俳優が演じる三日月宗近」が三日月宗近そのものなイメージになっているようで、やっぱり三日月はじめ2.5次元でのキャラや世界観を受け入れやすく。
私は原作やキャラクターに思い入れがあるぶん解釈違い、イメージ違いはどうしても出てくるのですが、「みんな違って、みんないい」の気持ちで臨んだ方が幅広く楽しめるなと思うようになりました。

三日月は超美形であると認識しつつも「自称爺」のイメージの方が強いのですが、同じようにゲームをプレイしている人でも「自称爺」より「天下五剣のひとつにして一番美しい」というイメージが強い人ももちろんいて、それはどちらも間違いではなく、2.5次元で俳優の演じているキャラクターにもいえることなのであからさまにかけ離れたものになってさえいなければ楽しんだもの勝ちかなぁと。
「とある本丸」という魔法の言葉もあることですし!


ライブパート~「こういう時、どんな顔をすればいいかわからないの」~
刀ステは芝居が基本で歌はテーマソングのようなものを少しなので普通に観れるし、刀ミュも物語部分は歌っていても違和感を感じず観れるんですが、ライブパートが苦手でした。
キャラソンっぽいのは大丈夫だけど、キャラクターイメージに合わない曲を歌って踊られた時にリアルで「こういう時、どんな顔をすればいいかわからないの」と思いましたが、とりあえず笑って拍手しました。
俳優さんのファンだったらまた違うと思うのですが、むしろキャラクターとしてではなく俳優さんが素の状態でライブしてくれた方が個人的には素直に盛り上がれるんですが、あくまでキャラクターとしてライブをするんですね。
舞台メイクをしているからとかウィッグをつけているからというのもあるのでしょうが、2.5次元奥深い。
でも回数を重ねるごとに慣れてきて割り切れるようにもなってきまして、真剣乱舞祭ではアイドルっぽい曲もだいぶすんなりと観れるようになりました。。
アイドル好きだしキラキラしたステージ自体はもともと大好きなのです。
そ し て


思い描くキャラクター像が2.5次元にぴったりハマった時の破壊力
推しキャラに含まれる源氏兄弟の刀ミュ再現度が、自分の中の源氏兄弟イメージにぴったりハマり(演じてる俳優さんが若いので可愛さ強めの兄弟ではありましたが)、かつ「兄者だったらこういう場面(ライブ)でもニコニコしてそうだし、弟も真面目にこなしそう」という自己解釈も併せ

初めて「兄者あぁぁ…!!!!!」と叫びました(心の中で)
ライブビューイングだったので心の声でしたが、生で観ていたら実際叫んでたと思います。

こ れ か … !!!!

友人や観客がペンライトやうちわ振ったりする気持ちが本当にわかった瞬間でした。
昔アイドルオタ時代に自分もやってたのでわかっていたつもりではあったんですが、2.5次元に関しては初めて「ペンライト振りたい」と思ったのです。

やばい楽しい。

いくつかの条件が重なり発動した感情だったのでこれから先毎回こうなるかはわかりませんが、これをきっかけにライブパート全体が以前より楽しめるようになりました。
最初からクライマックスに楽しめる人やどうしても無理であったりそこは個人差かとは思いますが、段々楽しめるようになったパターンもあるということで。


しかし「ボェー」な時もある
正直歌が下手で「こういう時、(略)」な時もありました。
すごく上手な人もいればそうでない人もいて、シリアスな場面でわかりやすく音を外されると醒めてしまいます。
全体的に公演を重ねる毎に少しずつ上手くなっているとは思うのですが、「上手ではないけど味がある、感情が伝わってくる歌」というのはなかなか歌えるものではないので。
妥協点として「この世界の○○(キャラ名)は歌が苦手なんだな」と思うようにしています。
演じている俳優の歌が下手なのではなく、その世界にいるキャラクターそのものが歌ヘタなのだと思いこむという荒業。
チケット代金を払って観ているものに「妥協点を見つける」ということ自体がおかしいのですが、リアルタイムで観ている時はなるべくその世界に浸って、楽しい時間を過ごしたい派なのです...。

しかしやはりせめて聞いていて醒めない程度の歌唱力はほしい。


2.5次元という公式のひとつからの供給
推しキャラが山姥切国広、三日月宗近、太郎太刀、厚藤四郎、源氏兄弟、謙信景光、の基本DD(誰でも大好き)なのですが、三日月に関しては刀ステを観てゲームの方でも好きが深まりました。
刀ステは山姥切国広の成長物語でもあるので、初期刀が山姥切国広な私、感情移入しまくり。
刀ミュの今剣が自分の成り立ちを知り極修行に発つ場面や刀ステの小夜が一瞬だけ笑顔を見せるシーンは泣けます。
刀ステ同田貫が熱いけれどきちんと冷静に引き際を見極められるいい男であったり、刀ミュ小狐丸が苦労性な常識人で美丈夫なのに可愛かったり、別本丸の男士の話といえどキャラクターへの愛が深まるのイイ。


必見の殺陣
刀剣乱舞の「戦う」要素も好きなので、殺陣シーンが本当に楽しい。
正直、多少思い描いていたキャラクター像と違っても殺陣をカッコよく決めてくれれば8割方OKなくらい。
ライブがない分、物語そのものに尺をとる刀ステは殺陣シーンが多くひとりひとり凝っていて満喫できました。



推し俳優
がいるとより楽しめるとは思うのですが、俳優沼にハマると大変そうだなというのもあり、キャラと俳優は完全に分けて考えるようにしてます。
ステ近さんが大好きなので、ちょっと鈴木拡樹さんの画像検索をしそうになりましたが思いとどまりました危なかった。
でも偶然に、大好きな「髑髏城の七人」シリーズに鈴木さんが出演されてものすごく私得な思いができたりしたのは良かったです。


燃えたいか萌えたいか
刀ステは実写映画版寄りなのか萌えより燃えな感じですが、刀ミュは全体的にキラキラしていてファンサービスもあり刀剣男士を愛でて萌えられる感じなのでどちらもお好みで楽しめると思います。
推しがいるのと殺陣でテンション上がるので私自身は刀ステ贔屓ですが友人はライブがある刀ミュ好きですし。
どっちも好きになったりどっちか好きになったりどっちも好きにならないかもしれないけど、私の場合のように「徐々に慣れていった」というパターンもあるので「ちょっと気になるかも」という気持ちのある方はとりあえず観てみるのおすすめです。