※これから鑑賞予定の方はネタバレ避け大推奨です。
劇場パンフレットも鑑賞前は読まない方がいいです。
今回の記事はネタバレなしです。
が、後日この記事にネタバレありの内容を追記しようと考えてます。
その時はタイトル変更+ネタバレ内容前に「以下、ネタバレあり」の文言を追加します。
2019年/日本/101分/鈴木拡樹/荒巻慶彦/北園涼/和田雅成/岩永洋昭/八嶋智仁/山本耕史/79点(初見)→82点(2回目)
解説
刀剣を擬人化した「刀剣男士」を率い歴史を守るために戦う刀剣育成シミュレーションゲームで、アニメ化やミュージカル舞台化もされてきた「刀剣乱舞 ONLINE」を実写映画化。
織田信長を本能寺の変から逃し、歴史の流れを変えようと企む時間遡行軍の企みを阻止したはずの刀剣男士たちのもとに、「織田信長生存」の一報が届く。本来の歴史を取り戻すため、刀剣男士たちは再び過去へと出陣するが、信長生存の影には怪しい影がうごめき、時間遡行軍も立て続けに歴史に介入してくる。やがて三日月宗近は、敵の本当の狙いに気づくが……。
ー映画.comよりー
ざっくり感想
スーパー特撮時代劇!
体格のいいショッカーのような時間遡行軍
脚本面白い!
ストーリー重視
本丸豪華!おやつも豊富!
本丸や城、山など3次元風景にいる刀剣男士が新鮮
刀と人の時間の流れ…
敷居の低い映画だからこそ一般の方に向けて世界観やキャラクターの掘り下げがもう少しほしかった
「刀剣乱舞」はゲーム・舞台・ミュージカルも嗜んでいる好きなコンテンツなので客観的な評価が出来ているか判断が難しいんですが(もっと出来たんじゃないかというファンならではのハードル上げとキャラクターに元々愛着がある為甘く見てしまう点)
もし自分が刀剣乱舞の知識なしで見た場合は75点(初見)→78点(2回目見た場合)くらいの評価になりそうかなぁと思いました。
映画泥棒×刀剣男子コラボはまだ1のみ公開ですがパーフェクトでした面白かったー。
映画ならではのスピード感ある殺陣や特撮のワクワク感もありつつ、本能寺の変を軸としたわかりやすい時代劇パートも謎解き要素を含め面白く、刀剣男士のビジュアルも綺麗でした。
好みとしては殺陣はもっと引きで映してくれるシーンもあると良かったのですがそこは個人の趣味なので。
脚本も「正しい歴史とはどういうことか」「“刀剣男士“という題材ならではの、物が語る物語」で終盤の伏線の回収や禁じ手といえるような「こいつは驚きだぜ」なインパクトもあって良かったです。
キャラクター重視というよりストーリー重視な作品ですが、キャラクターの掘り下げについては舞台やミュージカルでやっているからかな。
前知識なしでもある程度の歴史の知識があれば映画を楽しめるとは思うんですが、例えばへし切長谷部がどうして主へ執着して三日月に反発するのか、不動行光がどうして甘酒を飲んでいるのか、山姥切国広の布はどういう理由があるのか等ちょっとした掘り下げがあるだけで刀である刀剣男士をグッと近く感じ映画そのものも更に面白く観ることが出来るのでは、とも思うので、ゲームをしていない人にもより楽しんでもらえればという点でキャラクターの掘り下げがほしかった、と舞台やミュージカルに比べて敷居が低い映画だからこそ思う部分はありました。
不動を見るとこの映画の本丸男士は「元主の死の受け入れ」については乗り越え済みのようだしそこを主題にした作品ではないので個性を出すの難しいとは思うんですが。
実際「主題歌が西川さんと布袋さんなら観に行ってみようかなー」と言っていた刀剣乱舞をよく知らないバンギャな友人がいるのですが、映画を見てその友人に「圧にならない程度の刀剣乱舞基礎知識をレクチャーしてから見てもらおう」と思いました。
せっかくなのでより楽しんでもらいたい。
どちらにしろ色々な伏線が多く2回観ると腑に落ちる点が多々あるのでとうらぶ好きには2回、3回…の複数回鑑賞も推奨。
特に三日月の台詞や表情や間が、2回目だと「あぁそういうことだったのね」と。
ちなみに私は3回観ました映画泥棒2、3も観たいしまた行きます。
しかしどの派生の三日月も一人で溜め込む困ったおじいちゃんです。
今回の山姥切国広は「三日月が心配だ要員」でしたね。
以下、ネタバレなし感想(あらすじ程度まで)
天正十六年六月二日 京 本能寺。
明智光秀による織田信長襲撃の「本能寺の変」
織田信長の暗殺を阻止しようとする時間遡行軍と刀剣男士。
薬研藤四郎は見慣れない、フルフェイスヘルメットで俊敏な動きをする時間遡行軍の一振りと対峙し違和感を覚えます。
信長を守らんと戦う元主・森蘭丸を助けることはもちろん出来ず、「ごめん…」と呟く不動行光。
屋外の敵を仲間に任せ、三日月宗近は一人屋敷内に侵入した時間遡行軍を倒します。
信長は三日月に「貴方は貴方の為すべきことを」と言われ、炎の迫る中切腹をしようと短刀・薬研藤四郎に手をかけます。
正しい歴史は守られたと本丸へ帰還する刀剣男士たちでしたが…。
…
……
超豪華な本丸で、平安時代の貴族のように御簾の向こうにいる老審神者に報告をする三日月宗近。
本丸には出陣帰りの6振りと留守居役の鶯丸・新たに顕現した骨喰藤四郎、審神者しかおらずとても手薄な本丸。
遠征先やいろいろなところで時間遡行軍がかつてない活発な動きを見せ、遠征にでた刀剣男士たちが戻ってこれていないとのこと。
主と一対一で報告・雑談をする三日月宗近。
自分をじじぃ呼ばわりする三日月に「お前がそう言うのは嫌味だぞ」とツッこむ老審神者は薄く発光するペンダントをつけています。
本丸の団欒部屋?みたいな部屋でくつろぐ出陣帰りの面々。
大福とかカステラとかせんべいとか充実なおやつ。3色団子まで加わり食べるの大好きそうな本丸。
へし切長谷部は「最近三日月以外で主と話した者はいるか?」「三日月は主と我々をと遠ざけようとしているのではないか」と不機嫌。
焼けて記憶がないという骨喰に「兄さんほどじゃないが、俺も本能寺で焼けて記憶がはっきりしない部分がある」と話す薬研。
ある日審神者に緊急に呼び出された三日月は死んだはずの信長が生きていたことを知らされます。
「信長が生きていたことに気づかなかった。自分のせいだ」と語る審神者に「主は悪くない」と主張します。
審神者と三日月は話し合い、正しい歴史に戻すため三日月提案の方法で再び天正十六年へ出陣することに。不動を外し、骨喰を入れた編成です。
様子のおかしい主・三日月を気にかけていた鶯丸は密かに三日月の考え、隠された事実を教えてもらいますがその内容は観客には明かされません。
「本能寺の変のことで主に謝らせてしまった、情けない、この件が終わったら近侍を降りる」という三日月を「お前は悪くない、主はああいう性格だから」とフォローする鶯丸ですが、「違う、俺なのだ…」と意味深な三日月。
一方信長は、「無銘」と名乗るフルフェイスヘルメット時間遡行軍に助けられ一命をとりとめていました。
「自分が生きていることは信用の置けるものにしか明かせない、サル(秀吉)ならよかろう」…と秀吉への手紙を託す信長。
「無銘」とは何者なのか?
正しい歴史に戻るため、「信長暗殺」を目的に刀剣男士は再び過去に飛ぶーーーーー。
という感じなのですが、今回「とある本丸」が審神者の姿も含めてはっきり描かれます。
とりあえずこの映画の本丸すごく豪華で裕福そう。
審神者はやんごとなき身分なのかなって感じのお爺ちゃんです。
御簾の向こう側にいるよ!!
お爺ちゃん審神者と三日月の会話を聞いていて、「お爺ちゃん審神者はもっと若い頃から審神者をしていて年月が過ぎ、三日月はじめ刀剣男士は姿形を変えず審神者だけが老いているのかも」と思い切なくなりました。
そんなこんなで、信長を暗殺するために再び天正十六年に飛ぶんですが、刀剣男士が時空を行き来する際、こんのすけ狛犬がいる『出陣の祠』で一振り一個持っている玉を空に投げて移動したりとかの映画独自の設定もたくさんありました。
どの派生でもそうですが、三日月の「絶対重要な何かを隠してる感」は今回も健在。
三日月以外にもここまでの流れでいろいろなフラグが立っていました。
終盤、怒濤の伏線回収が見事です。
ミュージカルや舞台に比べ懐に優しくチケットの入手も易しいので気になっている方は観てみてほしいなーと思います。
ネタバレあり後半記事はまた後日。
語り足りないー。
ちなみに舞台、ミュージカル感想も書いてます。
映画と比べるとキャラクターの掘り下げや元の主(元の持ち主である歴史上の人物)との関係性や元の主の物語が主軸。
個人的には舞台(刀ステ)が大好きですが
ミュージカル(刀ミュ)のキラキラも慣れるとクセになります。
歌も少しずつ上手くなってきてるので初期の歌唱映像で躓いた方も何作か見てみると馴れもあり楽しんで観れるようになるかも(自分がそうなので)